触読点字e-learning system
はじめに
点字は、視覚に障害をもっている人々の教育や文化の発展を担っています。しかし糖尿病や緑内障等により、人生の途中で視覚障害を発症された中途視覚障害者の方々では、点字識字率は低い現状があります。
これらの疾患の場合、視覚障害は徐々に進行し、完全に失明してしまった場合には、文字による情報収集が不可能になるという問題があります。
また、比較的軽度な視覚障害者の点字識字率も低い傾向にあります。
アンビエントインテリジェンスを実現した社会におけるバリアフリーには、情報格差を是正し、障害の有無を超えてていくことが求められます。
そこで、比較的軽度な視覚障害者の点字識字率の向上を目標に、簡便に点字を自己学習可能なe-learningを開発しています。
今回、試行錯誤の結果、視力と触覚を活用して点字学習が可能なものを公開します。皆さまからのフィードバックを基に、更に改良を加えていきたいと思います。
この触読点字e-learning(触読点字自己学習システム)の研究開発は、
平成21年度シーズ発掘試験(発掘型)(課題番号11-171)
「中途視覚障害者の社会復帰支援のための点字e-learningの開発」
(研究代表者:大田美香)
の補助を受け、実施しました。
今後は、音声を組み合わせて、このe-learningを充実させていく計画です。本システムを利用してお気づきの点があれば、ご一報下さい。
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触読点字e-learningについて
触読点字e-learningの使用方法
ドライバのインストール方法および触読点字e-learningの使用方法 (PDF形式)
出題ページの作成方法
問題の作成および追加方法 (PDF形式)
JavaScriptファイル(list.js)のダウンロード
点字ディスプレイドライバ API仕様書
点字ディスプレイドライバ API仕様書 (PDF形式)
点字ディスプレイドライバのダウンロード
ブラウザに表示された問題を点字ディスプレイに表示するプログラムです。
WindowsXP SP3以降に対応しています。
ダウンロード (332 KB)
※Microsoft .NET Framework 3.5およびMicrosoft Visual C++ 2008 再頒布可能パッケージが必要です。
Microsoft Visual C++ 2008 再頒布可能パッケージは、マイクロソフトのWebサイトから無料でダウンロード可能です。
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画面設定
ロービジョンの見え方をタイプ別に分類すると、屈折異常によるピンぼけ、視野狭窄、中心暗転、まぶしさの4つに分類されます。実際に中途視覚障害者の弱視の方で、確認した結果も同様でした。
そこで、このシステムではこれらに対応するため、超拡大文字の使用、画面は白黒反転、周辺光をカットしたボタン、点字の凸点鏡像には「●」ではなく「+」を、使用しています。
問題画面
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操作方法
マウスでボタンをクリックして操作します。また、キーボードでの操作も可能です。
「1」〜「4」は、選択肢「1」〜「4」に対応しています。
「Q」を押すと、答えをチェックします。不正解の画面で「Z」を押すと、間違えた問題をやり直すことができます。
「W」を押すと、解答をリセットします。不正解の画面で「X」を押すと、答えを表示します。
「E」を押すと、メニュー画面に戻ります。
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出題内容
- 平仮名50音(ア行〜ワ行)
- 濁 音(ガ行〜バ行 & パ行)
- 拗 音(ヒャ・ビャ・ピャ等)
- 特殊音(ウィ・ツァ・デュ等)
- 数 字( 0 〜 19 )
- 記号・符号(句点・読点・疑問符等)
- アルファベット
の合計204問です。
レベル1〜レベル4の4段階に分かれていますので、各自の学習の進行程度に合わせてレベルを選んでください。
※選択したレベルの中からランダムに出題します。
※学習を終えたいときは「終了」ボタンをクリックしてください。右下端にあります。
Firefoxを使用している場合は、×ボタンをクリックして終了してください。
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